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RFID 基礎編 4 RFIDの親戚関係

◆RFIDは、実は自動認識という大親族の中の一人でして、何人か
のいとこといいますか、親戚関係にある技術が幾つかあります。
RFIDのみならず、今では自動認識の技術も大変進歩し、その種類も
年々多くなってきています。

◆RFID以外の代表的なものに、バーコードやバイオメトリクスが
あります。
バーコードはお分かりかと思いますが、バイオメトリクスというのは、
よく生体認証などと呼ばれ、最近は銀行のATMでお金を出し入れ
する際、指紋や静脈などを使って認証するというあれです。

◆RFIDは、これらの自動認識技術という大家族の中の、単なる
ひとつの技術であるとされています。

◆認識技術のひとつであるバーコードは、大きく二種類にわける
ことができます。
古くからある一次元バーコードと、最近開発され急速に普及し始めた
二次元バーコードです。

◆一次元バーコードに比べ大きなデータ量をもつ二次元バーコードも
含めて、スーパーやコンビニの店頭での精算、つまり
POS(ポス 販売時点情報管理Point of Sales)システムのときに
よく使われていたりします。

◆また、物流倉庫などで、貨物が入出荷したりするときに、例えば
出荷予定数量と実際に出荷されようとしている荷物の数合わせの
ためによく使われていたりします。

◆一方、バイオメトリクスは、人間の行動の独特な特徴や、指紋など
の身体的な特徴を用いて、個人を認証する技術です。

◆人間誰もがもっている特徴(普遍性:universality)や、本人しか
持たない特徴(唯一性:uniqueness) 、時間が経っても変化しない
(永続性:permanence)といった特徴を活用し、体の動きや指紋、
虹彩、静脈、顔の形、声など人それぞれによって違う相違をもとに、
個人を識別する技術のことをさします。

◆例えば、虹彩(アイリス)は、家族や、例え一卵性双生児(双子)
でもまったく別の模様を持っていたりします。


CCF20080206_00000.jpgのサムネール画像のサムネール画像
自動認識システム協会(JAISA)編「よくわかるバイオメトリクスの基礎」から抜粋

◆先ほどから、認証(Authentification)という単語がいくつか出ましたが、
正確に言いますと、認証(Authentification)と認識(Identification)は
異なります。
この違いお分かりになりますか?

◆バイオメトリクスなどで使われる「認証」とは、ある人が他の人に
自分が確かに本人であると納得させる事をいいます。 
ある物事が法的に正式であることを認め、証明することです。
例えば、私、三宅が三宅であることを証明する、あるいはしてもらう
ことです。

◆バーコードやRFIDでよく使われる「認識」とは、ある対象を
感知・識別し記録することです。

◆例えば、三宅という人間を識別し、三宅が何時何分どこそこを
通過したと認識し、記録、連絡するということです。

◆先に出てきた銀行の指紋認証は、単に指紋の写真を撮っている
のではなく、指紋の形状の特徴を確認しているのであり、
また、北米などに旅行しますと、空港での入管手続きの際写真を
撮られたりしますが、あれは単に写真をとっているだけではなく、
個人の顔の形、たとえば目や鼻の位置などの特徴を記録
しており、本人が本人かどうかを確認しているのです。


顔認証.jpg

自動認識システム協会(JAISA)編「よくわかるバイオメトリクスの基礎」から抜粋

◆「開け。ゴマ!」っていう合言葉、有名ですよね。
「アラビアンナイト」の中の一話、「アリババと40人の盗賊」に出てくる、
秘密の洞窟の岩の扉を開ける掛け声が「開け。ゴマ!」。

◆これなどは認証手法のひとつであります。
秘密の洞窟が人の言語を認識するために「開け。ゴマ!」という
パスワードを使った認証をしている訳でありますが、ただ、厳密に
言いますと、ここではまだ人の声そのもの、すなわち声紋認証までは
されていませんでした。

◆もしこれが声紋認証までされていれば、バイオメトリクスを使った
世界最古の物語になった可能性があります。
しかし、その場合、アラジンが「開け。ゴマ!」と言っても洞窟の岩
の扉は開かないかもしれず、面白くもなんともない話になって
しまいますが・・・。

◆多くの日本人が大好きな江戸時代の仇討ち事件である忠臣蔵
の赤穂浪士。

◆赤穂浪士といえば、「山」と「川」。

◆その昔、忍者が何者かと出会ったときに敵と味方を識別するため
に使った”合言葉”であります。

◆「山」「川」と交換しあって、相手が自分たちの仲間なのかどうか
を識別した幼いときの隠れ家や秘密基地の思い出がよみがえって
きますね。

◆このように、大親族の中にRFIDのいとこ達はたくさんおり、
これからも技術の進歩に伴い、多くの新しいいとこ達が生まれて
くることでしょう。

◆そのいとこ達と仲良くコラボレーションをして、世の中の役に立つ
ともっと素晴らしいですね。
  
◆皆さん、RFIDの位置づけがお分かりいただけたでしょうか?

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